バブル期の地主マンションは素晴らしい、のだが・・
全然ブログのタイトルと違いますが、私がこれまで投資してきた投資不動産はほとんどすべて、バブル期前後に作られたファミリータイプのRCマンションです。
大体が、地主さんが税金対策だの相続対策だのなんだので、昔から持っている土地にかなり高額な建築費をかけて建てたとても立派な代物です。土地の値段がどんどん上がっていましたから、建築費を多少かけても十分元が取れるみたいな気持ちだったんですかね。
国税庁の「建物の標準的な建築価額表」を見ると、RC造の平均平米単価は昭和47年(1972年)には5.0万円だったのが、10年後の昭和57年(1982年)には14.3万円になり、さらに10年後のピークの平成4年(1992年)には24.5万円になりました。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2019/kisairei/joto/pdf/013.pdf
その後バブル崩壊とともに建築不況が訪れ、10年後の平成14年(2002年)には18.0万円まで低下。バブルのピークを越えるのはアベノミクスの平成28年(2016年)に25.4万円になるまで待たなくてはならないのですから、いかにこの建築不況が長かったが分かります。
こういうバブル期のマンションは、今新しく作ろうと思ってもなかなか作れないようなタイル張りの仕様と、まず作らないような間取りになっています。とくに積算星人であるところの(この話は別に書きます)私が好むのはファミリータイプの間取り。これはもはや貴重品です。
分譲マンションならともかく、投資家で今から3LDKの賃貸マンションを建てる人がいるでしょうか?私は考慮している人さえ見たことがありません。1Kや1LDKに比べて賃貸坪単価が取れないので、投資計算が合うことは絶対にありませんから、競合物件が新たに建つ可能性はなく、賃貸物件としてはきわめて安泰です。
もちろん分譲マンションとは競合しますから、ごくたまに「マンションを買うことになりました」と出て行く入居者の方もいますが、それは本当に稀です。とくに地域を選ぶと、賃貸マンションの賃料は支払えるけど分譲マンションの頭金は用意できない、またはローンの審査が降りないという人がたくさんいるのです。
またファミリータイプの賃貸マンションは、一旦入居者がでていくと原状回復にお金がかかるという話もあります。これは事実です。私のマンションでも先日15年以上すんでいた入居者が退去し、60万円近くの原状回復費がかかりました。でもこういうことも稀なんです。
そういうわけで、私はこれまで自分の投資物件に極めて満足していたのですが、この戦略もだんだんと難しくなってきました。その話は次回に書きます。